そう、その時はやる気が起きず、つい毎日ダラダラと過ごしていました。
計画を立てる気も起きず、7つの習慣の時間管理の表でいう第4領域である「重要でも緊急でもないこと」に時間を割いていました。
このままじゃいけないなと思った私は、なんとかこの状況から抜け出したいと本屋に行き、この本を手に取りました。
※現在10000冊プロジェクトというものに参加中です。
10000冊プロジェクトでは、1年間に100冊の本を読み、それをアウトプットすることを目標としています。
⇒【10000冊プロジェクト】
『あなたはまだ本気出してないだけ』
著者:小玉歩
■本について
発行日:2014年8月30日
評価:★★★☆☆ (所要時間:1時間50分)
読破冊数:14冊/100冊
■こんな人におすすめ
- 5年後後悔したくない人
- 日常に物足りなさを感じる人
- 自分が不完全燃焼だと感じている人
- 生き生きとした人生を送りたい人
■概要
この本は3つのパートに分かれています。
1つ目が仕事編、2つ目が人間関係編、3つ目が自己投資編です。
それぞれについておすすめするポイントを紹介します。
仕事編
「5年後にクビになることを想像して働こう」
人間という生き物は終わりを意識することがなければ、何事も永遠に続くと錯覚し、様々なことを先送りにします。しかし、今の環境がいつまでも続くという認識は完全なる幻想です。
日本が右肩上がりに成長する時代は終わっています。5年後にクビになることを想像すれば、目の前の仕事に本気で取り組めるでしょう。
「だるい仕事は今すぐ手放そう」
自分なりの思考やアイデアを挟む余地がなく、ただひたすら淡々とこなして処理をしていく物事は「仕事」ではなく「作業」ではないでしょうか。
そこで、まずやることは作業の棚卸しです。そして、自分でなくてもできる作業をどんどん他の人に割り振ります。これにより、あなたの能力を活かせる仕事だけが手元に残り、そこに集中することができます。
もし「作業」を手放すことが自分勝手だと思うのであれば、それは大きな間違いです。優秀な社員が利益貢献度の低い「作業」を手放し、自分にしかできない仕事に時間や労力を集中させることは、会社にとってもおおいにプラスになるのです。
「無意味な恐れは今すぐ消そう」
人間の行動を最も鈍らせるのは「恐れ」です。サラリーマンが最も恐れていることは「上司に叱られること」です。しかし、そんな小さなことを気にする必要はありません。上司との関係なんて、あなたの長い人生、たくさんの人間関係の中のほんの小さな一部分でしかないのです。
実際、私たちの心にある「恐れ」は取るに足りないものであり、まったく気にする必要はありません。
何かに打ち込む方法は、打ち込めるために自分のあり方を変えるということと、そもそも打ち込もうとする対象物を変えてしまう、この2パターンがあります。
成功のための「道筋」を明確にしよう
もし夢や目標があっても、どのようにそれを達成するのかが漠然としている。そうすると、真剣に打ち込めず動けなくなってしまいます。つまり、成功のための具体的な「道筋」に実感が持てないからです。
何をどれだけ努力すれば成功するかという具体的な道筋を見出し、今は大変で、ある程度努力をしなければいけないけれども、この作業を1ヶ月間続けていれば、確実に成果が出てくる。このように成功のための道筋が具体的であればあるほど、成功への実感を持つことができます。
「チャンスはフルアクセルで踏み込もう」
日々常に考えて過ごして、チャンスを見つけたら、そのチャンスに人生を預けるというくらいの覚悟で臨む。「今がチャンス」と思えたらフルアクセルで踏み込む必要があります。
人間関係編
「叩かれるのを怖がらない」
気付いたら無難な選択で何かの2番、3番煎じの企画をしていたりしませんか?
叩かれたくないという過剰反応が逆効果になるということも少なくありません。
ちょっと世界に目を向けてみると、叩かれることをやっている会社や人こそ、大きく成功していることが少なくないのです。
著者は、批判されるから、叩かれるから、といった実は大したことのない理由で、不本意な道を選択するのは、貴重な人生の無駄遣いだと言っています。
「身の回りはイエスマンで固めよう」
イエスマンで固めたほうが、自分の得意な強みを発揮できて、お客さんにも満足してもらうことができるので、結果的に売上につながるのです。しかも独自性も発揮できるので、競合他社への対策にもなります。
その他にも、「お金を貸すなら相手の人生を変える覚悟で」「LINEはやらない」などもあります。
LINEはやらないという理由としては、LINEはムラ社会を形成しやすく、ムラ社会の単一の価値観が足かせになってしまうという理由です。
「想定外の人と会おう」
毎日同じことをしていると思考が凝り固まってきてどんどんつまらない人間になってしまいます。つまらない人間がつまらない人生を送っていたら、もうこれは手の施しようがありません。
そこで、それを打破するために想定外の人と会うことをおすすめしています。著者はミュージシャンの友人とたまにご飯を食べたりしていました。
自己投資編
「学んだことは素直に実行しよう」
素直に学ぶということは大切なことですが、年を重ねると自分の今までの経験の範囲で判断し、教えてくれる人の話を素直に聞けなくなることが多くなってしまいます。
「素直になれない=納得出来ないことは聞き入れない」ということは、あなたに一切の成長をもたらさないということです。
納得出来ないことを「こんなことできるはずないよ・・」とか「これはちょっと違うでしょ・・」と切り捨てるのではなく、納得出来ないからこそ、今の自分に必要だと考えるのです。
「異業種交流会には行かない」
異業種交流会での人脈作りは、著者はまったく自己投資でないと言っています。
なぜならば、異業種交流会に来る人達は、明確な目的を持ってきているのは、見込み客探しに来ている生命保険や投資用マンションの営業マンくらいで、残りの人は「自分を成長させてくれるいい人に出会いたい」「何かいい話ないかな」という依存心の高い人の集まりです。つまりクレクレ君や教えて君ばかりだということです。
著者は異業種交流会にムダな時間を使うよりも、目的意識の高い人たちと知り合ったり、読書に時間を割いたりしたほうが、よっぽどあなたのためになると思うと言っています。
「読書は最も費用対効果のよい自己投資だ」「買った本は最低5回は読もう」
著者のレベルに達するまでは永遠に学びを得られる費用対効果の高いものが読書だということです。
「目標なんて達成できないと思おう」
リアリティを持ってその目標が想像できないのであれば、100%達成できません。心がけることは「実現可能性のある最大値」を目標として設定することです。つまり、非常に難易度が高いながらも可能性としては0ではない目標なのです。
そうすることで、たとえ自分自身では未達だったとしても傍から見たら素晴らしい結果を手にしている場合がほとんどなのです。
「10年先なんて考えない」
未来から逆算して・・・ ということはよく聞きますが、この本では10年先なんて考えないと言っています。そもそも著者の方は逆算式ではなく、積み上げ式の考え方だということです。
また、今の時代は流れが早く、長期間より半年や1年という期間で考えたほうが、今の時代にフィットするということです。
また、10年先の外部からもたらされた「安定」を求めるのではなく、どんな波が来てもその波に乗り切れる自信ができたときに得られる本当の「安定」を持つことが大事だということです。
「後悔と反省を区別しよう」
間違いや失敗を犯した後に、それを「後悔」するのか「反省」するのかで、その後の成長の度合いは、大きく変わってくるのです。
あなたは失敗に遭遇したときに、「反省」ではなく「後悔」していませんか?
「後悔」は「ああすればよかった」とか、「こうすればよかった」とかあれこれ悩むことです。そのときは悩んでいる自分に酔っているといういわばナルシシスティックな精神状態なのかもしれません。「反省」は、冷静に過去の自分を見つめて、問題点を明らかにして、改善策を考えることだと言っています。つまり、自分を冷静に客観視するということなのです。
「明日死ぬと思って毎日を過ごそう」
『最高の人生の見つけ方』(原題 THE BUCKET LIST)という映画がこの本で紹介されていました。私も見ましたが、この映画では主役の2人が棺桶リストと言われるいわば死ぬまでにやっておきたいことのリストを余命半年と言われて実行していき、本当の自分を取り戻していくという話です。
あなたは、この映画のように余命半年と言われたらどんなリストを作るでしょうか?
自分の終わりが見えないと、つい物事を先延ばしにしてしまいます。そこで、著者は5年後10年後に後悔しないためにも、今から本気を出してくださいと伝えています。
やりたいと思っていても先延ばしにし、取りかかるのが遅いと、本気を出している周りの人との差が開いてしまいます。
■この本から学んだこと
この本に恐れを消していく作業が紹介されていました。私もたくさんの恐れが行動を鈍らせているのでこの作業は是非やりたいとおもえたことです。
その作業を紹介しますと、
まず、不安に思っていること、心配に思っていること、気にかかっていることを、50個ずつ紙に書き出します。50個とは多く感じますが、些細なことでも構いません。
そして、書き出したところで、それぞれに対して「それが起こるとどうなるのか?」「なぜそれがあなたにとって不都合なのか?」をじっくりと考えてみます。
そうすると、50個のうちほとんどは大したことないと気づきます。
将来は年収1億円か100万円かという格差が広がり中間層が減っていく時代。その中でどのように自分に価値をつけていくのかということが大切で、どのように自分に付加価値をつけていくのかということについて、この本には「企画を考える」ということがおすすめされていました。
つまりその人しかできないという付加価値の高い仕事をすることで、給料は自ずと高くなる。そして、その付加価値を生み出すのが、企画力や発想力というその人の頭が生み出す、他の人が真似出来ない能力だということです。
次に、納得出来ないからこそ今の自分に必要だと考えるということ、は私の心に響きました。納得を手放すということを昔学びましたが、それができているのか?というと、つい納得を求めている自分がいます。これを読んで、自分自身の納得について考えさせられました。
また、この本を読んで、時間の大切さ、時間は有限だということ、いつだって本番だということ、人生は今の繰り返しだということを改めて感じさせられました。
あなたは今を本気で生きていますか?
■目次
Part1 仕事編
- 5年後にクビになることを想像して働こう
- 給与明細を見て不満をつのらそう
- ダルい仕事は今すぐ手放そう
- 無意味な恐れは今すぐ消そう
- 昼飯は食べるな
- 嫌な転勤は拒否しよう
- 相手が誰でも必ず敬語を使おう
- 成功のための「道すじ」を明確にしよう
- 優先順位を常に明らかにしよう
- タクシーの車内で脳を活性化させる
- 自分の価値を上げたければ企画を考えよう
- チャンスはフルアクセルで踏み込もう
Part2 人間関係編
- シラケる人を周りに置かない
- 叩かれるのを怖がらない
- 炎上耐性を身につけよう
- 家庭の安定に力を注ごう
- お金を貸すなら相手の人生をも変える覚悟で
- 身の周りはイエスマンで固めよう
- LINEはやらない
- 社外にメンターをつくろう
- 想定外の人と会おう
Part3 自己投資編
- 学んだことは素直に実行しよう
- 異業種交流会には行かない
- 学ぶことをケチらない
- 1日3時間はネットサーフィンで流れを読む
- 読書は最も費用対効果のよい自己投資である
- 買った本は最低5回読もう
- 就業時間は試合、終業後も完全オフにしない
- 目標なんて達成できないと思おう
- 10年先なんて考えない
- プライベートでも本気を出そう
- 社長の名刺を持とう
- モチベーションを高めたければゲーム化しよう
- 後悔と反省を区別しよう
- 明日死ぬと思って毎日を過ごそう
あとがき